外壁塗装時のコーキングの重要性を徹底解説!
外壁塗装時のコーキングは、美観だけではなく、建物の耐久性にも直結する重要な作業です。コーキングは、外壁の隙間を埋めることで雨水や湿気の侵入を防ぎ、建物内部の劣化を防止します。本記事では、コーキングの役割や重要性、種類や特徴などのポイントについて詳しく解説し、外壁塗装が成功できるようにアドバイスします。
コーキングとは
コーキングはシーリングとも呼ばれ、建物の外壁や窓枠、水回りの縁などに用いられる工事です。具体的には、外壁サイディングボード同士の継ぎ目や建物の合わせ目、隙間にコーキング材という液体を充填して、気密性や防水性の向上を目的としています。
コーキングという用語は、隙間を埋めるとの意味合いで広く使われており、英語の「caulk」が語源です。詰め物をするという意味をもち、建築分野に限らず、さまざまな分野で使用されています。
コーキングの重要性
コーキングは、建物の保護と耐久性の維持において非常に重要な役割を果たしています。具体的には、2つの主要な役割があります。
水の侵入を抑制する
コーキングは外壁目地からの水の侵入を抑制する役割を果たします。建物の外壁には、多くの接合部分や隙間が存在し、これらの隙間から雨水が侵入すると、内部の建築材が腐食や腐敗するリスクが高まります。
とくに木造建築では、木材が湿気を吸収すると腐食が進行しやすく、建物全体の構造的な強度の低下につながるため注意が必要です。鉄骨造の場合でも、鉄の錆びにより劣化が進むため、コーキングによって水の侵入を防ぐ対策は不可欠です。
さらに、コーキングは雨漏りを防ぐ効果もあります。雨漏りは室内環境を悪化させるだけではなく、内部の電気設備や家具にもダメージを与える可能性があります。これらの被害を未然に防ぐために、確実なコーキングが重要です。
負荷を緩和させる
コーキングは地震の振動や、気温・湿度の変化による外壁材の収縮に対する柔軟な追随能力をもっています。建物は常に地震や風、温度変化などの外部要因によって微細な振動や動きが生じます。
とくに日本のような地震多発地域では、建物の揺れは避けられません。振動に対してコーキングは弾力性をもち、外壁材の動きに追随して揺れによる負荷を緩和します。もしコーキングが不十分であれば、外壁材が硬直してしまい、振動によってひび割れが生じやすくなります。
これにより、新たな隙間が生まれ、再び水の侵入リスクが高まる悪循環に陥る可能性があるのです。また、気温や湿度の変化によって外壁材が膨張や収縮を繰り返す現象も考慮する必要があります。
季節の変わり目や極端な気候条件下では、外壁材が大きく動く場合があります。適切なコーキングによって、外壁材の動きに柔軟に対応し、亀裂や破損を防げます。
コーキング材の種類や特徴
コーキング材は主に5種類に分類されます。それぞれのコーキング材は成分が異なり、特徴や特性も異なるため、使用する場所や目的に応じて適切な種類を選びましょう。以下に、5種類のコーキング材について詳しく説明します。
シリコン
シリコンは、耐水性、耐熱性、耐候性に優れ、安価であるため非常に汎用性が高いです。固まってからも弾力性があるため、温度変化や振動にも柔軟に対応できます。
また、ガラス類にも使用可能で、窓枠や浴室などの水回りに適しています。ただし、塗装ができないため、塗装が必要な部分には不向きです。
ウレタン
ウレタンは、弾力性が高く、耐久力に優れています。資材との密着性が高いため、外壁の目地や床の目地など、耐久性が求められる場所に適しています。
さらに、ウレタンのうえから塗装が可能であるため、塗装仕上げが必要な部分にも使用可能です。コーキング材のなかでもっとも耐久性が高く、長期間にわたって効果を発揮します。
アクリル
アクリルは、作業性がよく、湿った場所にも使用可能な使いやすいコーキング材です。また、価格が安くコストを抑えられます。アクリルも塗装が可能であり、塗装仕上げが必要な部分に使用できます。ただし、耐久性がほかの材質に比べて劣るため、定期的なメンテナンスが必要です。
変性シリコン
変性シリコンは、カラーが豊富でうえから塗装可能なため、美観を重視する場所に適しています。シリコンオイルによる汚染の心配がなく耐久性があります。さまざまな場所に使用可能であり、汎用性の高さが特徴です。シリコンとウレタンの両方の特性を兼ね備えているため多目的に利用できます。
油性
油性は、耐候性のある皮膜を形成し、木工用ボンドに近い特性をもっています。主に木製建材の隙間埋めに使用される場合が多く、耐候性に優れているため、外部環境にさらされる場所でも使用可能です。ただし、現代ではほかのコーキング材に比べて使用頻度が低くなっています。
まとめ
コーキングは、建物の防水性や気密性を高めるために欠かせない工事です。外壁目地からの水の侵入を防ぎ、建築材の腐食や雨漏りを防止し、地震や温度変化にともなう外壁材の収縮に対応する役割を果たします。コーキング材にはシリコン、ウレタン、アクリル、変性シリコン、油性の5種類があります。それぞれの特徴や特性を理解し、適切な場所での使用が重要です。最適なコーキング材の選択と正確な施工により、建物の耐久性と美観の長期間維持が可能です。定期的なメンテナンスをおこない、長持ちする建物を目指しましょう。

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