外壁塗装業者選びの免許・資格チェックポイント
塗装業は、軽微な工事であれば無免許や無資格でも営業ができてしまうため、悪質な業者も多く存在します。また、外壁塗装は重要なメンテナンス作業であり適切な業者選びが大切です。
信頼性を見極める方法のひとつとして、保有している免許や資格、加入している保険のチェックが重要です。
この記事では、外壁塗装業者を選ぶさいに重要なチェックポイントのひとつである免許や資格、工事保険について紹介します。
塗装業は建設業法により建設工事に分類される
塗装業は建設業法により建設工事に分類され、許可が必要な場合があり、経験年数や保有資格など決められた条件を満たすことで許可を得られます。
一方で、規模が小さく請負金額が少ない工事に関しては許可を得る必要がないためだれでも取り組めてしまう一面もあります。
塗装業の資格は信頼の目安になる
上記でも解説したとおり塗装業は軽微な工事であれば許可を得る必要がないため、無免許や無資格でも塗装業の営業は可能です。
だれでも取り組めることから悪質な業者も少なくないため、安心できる業者を見極める必要があります。信頼性を見極める方法として資格の有無や種類がひとつの指標になります。
国家資格を保有している会社はより安心
塗装業に関する資格はさまざまで、その中でも塗装業に関する国家資格は一定の経験年数が求められるため、経験や知識が豊富な職人が多いです。そのため、国家資格を保有している会社は信頼性が高く安心して仕事を依頼できます。具体的な国家資格について詳しく解説します。
建築施工管理技士1級、2級
工事を請け負うためには、保有している資格により制限があり、専任技術者や主任技術者の配置、大規模な工事の場合は監理技術者の配置が必要になります。
建築施工管理技士2級は、専任技術者や主任技術者の役割を務められる資格です。国土交通省が管轄している国家資格で、受講資格は、1級ほどの実務経験は必要ありませんが、一定以上の実務経験が求められます。
建築施工管理技士1級は、工事の規模に関係なくすべての仕事を請け負うことができます。国土交通省が管轄している国家資格で、受講資格は指定学科卒業後数年以上の実務経験や、学歴が該当しない場合は15年以上の実務経験が必要など一定の実務経験が求められます。
そのため、建築施工管理技師1級や2級を取得した職人がいる会社は塗装業に関わらず、建築関係に対し幅広く深い知識をもった安心できる会社といえます。
塗装技能士1級
塗装技能士の資格は、1級から3級まであり、厚生労働省が管轄する国家資格です。そのなかでも、塗装技能士1級を受講するためには7年以上の実務経験が必要となります。
幅広い知識と一定以上の経験がある職人が取得できる資格であることから、塗装技能士の資格を取得した職人がいる会社は信頼性の高い会社といえます。
有機溶剤作業主任者
厚生労働省が管轄する国家資格で、有機溶剤を取り扱う場合は有機溶剤作業主任者の設置が義務付けられており、作業方法の決定や現場の指揮、機器類の点検などを行える資格です。
有機溶剤が主成分の塗料も多く危険が多い物質なため、有機溶剤作業主任者の資格を取得した職人がいる会社は安全面でも精通した知識のある会社といえます。
その他の資格
塗装業に関わる資格は、国家資格だけでなく一般社団法人が管轄する外装劣化診断士や赤外線診断士、NPO法人が管轄の雨漏り診断士などさまざまで、幅広い知識と専門性の高い職人が取得できる資格です。
外装劣化診断士
外装劣化診断士は、補修工事のさいに屋根や外壁の劣化度合いを調査し、的確なアドバイスをしてくれます。一般社団法人の住宅保全推進協会が管轄しており、建築業または不動産業での実務経験が3年以上、建築士、宅地建物取引主任者の資格を有する人が受講できます。
一定の経験年数に加え、建築関係全般の幅広い知識が必要になるため外装劣化診断士を取得した職人がいる会社は、信頼性の高い会社といえます。
雨漏り診断士
雨漏り診断士とは、屋根の補修や雨漏りに精通した知識のある専門家で、的確にアドバイスをしてくれます。
NPO法人雨漏り診断士協会が管轄の資格で、受験資格は20歳以上であれば受講可能ですが、建物の基礎知識から塗装の基礎知識など幅広く深い知識が求められます。
赤外線診断士
赤外線診断士は、サーモグラフィーを活用し外壁の状態や雨水の滞留状況などを把握し、改修方法や補修箇所の的確なアドバイスをしてくれます。
一般社団法人街と暮らし環境再生機構が管轄する資格で、建物の基礎知識から赤外線を活用した診断の方法などの知識が必要になります。
建設工事保険について
建設工事に関わる保険には、工事の保険や瑕疵保険、労災保険などがあり信頼性を見極める以外に施工依頼主の損出の回避などにも役立つためそれぞれ詳しく解説します。
工事の保険
工事の保険は、作業中の事故全般を補償してくれます。具体的には、資材搬入中に壁を破損させてしまった場合や請け負った物件の火災や資材の盗難などがあります。
保険に加入していない場合、発生した事故や盗難による損害は請け負う事業者が被ることになります。依頼主に直接的な関係はありませんが、工事完了予定日の遅れや管理方法への不信感に繋がるため確認しておくことをおすすめします。
瑕疵保険
瑕疵保険とは、物件の引き渡し後に施工ミスなどによる事故や第三者への怪我などを補償してくれる保険です。
瑕疵保険に加入していることで物件購入後でも無償で直してもらえるため資格の有無や種類とあわせて確認しておくことで損失を回避できます。
労災保険
労災保険は1人でも従業員を雇った場合加入しなければいけない保険であり、通勤中や仕事中の事故を補償し従業員やその家族を守る保険になります。
義務化されている保険なのにもかかわらず加入していない場合、コンプライアンスを守れない業者の可能性があるため確認しておくことをおすすめします。
まとめ
塗装業は建設業法により建設工事に分類され、許可が必要な場合があります。しかし、軽微な工事であれば許可を得る必要がなく、免許や資格がなくても取り組めてしまうため悪質な業者も存在します。
資格の有無や種類にあわせて工事の保険に加入しているかどうかも確認することで、信頼性を見極めるだけでなく依頼主の損失を回避できます。保有資格や資格の種類、加入している保険を確認し信頼性の高い塗装業者を選びましょう。
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