外壁塗装工事で起こりがちなトラブルとは？対策も紹介

外壁塗装工事は建物の美観を保つために重要ですが、工事中や工事後にさまざまなトラブルが発生する場合があります。これらの問題を未然に防ぐためには、事前の調査や信頼できる業者の選定、そして確かな内容の契約書の作成が必要です。本記事では、外壁塗装工事でよくあるトラブルと対策について詳しく解説します。

よくある外壁塗装時のトラブル

外壁塗装工事は、建物の美観や耐久性を保つために欠かせないメンテナンス作業ですが、工事中や工事後にさまざまなトラブルが発生するケースがあります。ここでは、よくある外壁塗装時のトラブルについて具体的に解説します。

契約内容に関する認識のズレ

工事を依頼する際には、見積もりや契約書を交わすのが一般的ですが、施主と業者のあいだで内容について認識の違いが生じる場合があります。

たとえば、使用する塗料の種類や色、工事の範囲や期間、料金に含まれる作業内容などが明確にされていない場合、後から「聞いていた話と違う」とトラブルに発展する恐れがあるのです。

仕上がりがイメージと違う

仕上がりが想定していたイメージと異なるトラブルも少なくありません。塗装工事の完成後、「思っていた色と違う」や「塗りムラがある」などの不満が出るケースがあります。

外装の色に関しては、カタログや見本と比較して実際の塗料では見え方が異なる場合が多いうえ、日当たりや周囲の環境によっても印象が変わるため、事前に十分な確認が必要です。

また、塗りムラや仕上がりの品質には、施工技術や使用する道具、塗料の乾燥時間などが影響します。

近隣住民からのクレーム

近隣住民からのクレームも外壁塗装工事ではよくあるトラブルのひとつです。工事中は騒音や粉塵、塗料の臭いなどが発生するため、近隣住民に迷惑がかかる可能性があります。

とくに、塗料が風で飛散して他人の家や車に付着する被害が出た場合には、修復や補償が必要となり、トラブルが長期化する場合もあります。

外壁塗装時のトラブルを防ぐためには

外壁塗装工事のトラブルを防ぐためには、事前の準備と適切なコミュニケーションが重要です。ここでは、具体的な対策について説明します。

契約内容を細かくチェック

まず、契約書の内容を事前にきちんと確認し、口頭ではなく書面を交わす対応が重要です。契約書には、使用する塗料の種類や色、工事の範囲や期間、料金に含まれる作業内容など、詳細な情報の記載が求められます。

口頭でのやり取りは後から食い違いや誤解のトラブルに発展する場合が多いため、すべての約束や取り決めを書面に残しておいて、双方の認識のズレを防ぎましょう。不明点や疑問点があれば、契約書に署名する前に業者に問い合わせて解決する対応がおすすめです。

打ち合わせの内容を記録

打ち合わせの内容の記録も重要です。打ち合わせの際には、できるだけ詳細にメモを取り、工事内容を把握しましょう。色見本だけではなく、実際に塗った様子の確認もおすすめです。

工事前に小さな部分に実際に塗ってみる「試し塗り」をおこない、選んだ色がイメージに沿っているかを確認しましょう。色に対する双方のイメージのズレを防ぎ、満足のいく仕上がりを実現できるでしょう。

近隣住民には工事前後に挨拶

工事中は騒音や塗料の臭い、工事車両の出入りなどで近隣住民に迷惑をかける場合があります。工事が始まる前に、近隣住民に対して丁寧に挨拶をし、工事の内容や期間、時間帯の共有をしましょう。また、工事後にも感謝の意を伝える姿勢で対応すると、良好な関係を維持しやすくなります。

トラブルになったらどこに相談したらいい？

外壁塗装工事でトラブルが発生した場合、適切な機関への相談により、問題解決の糸口を見つけられます。以下に、代表的な相談先を紹介します。

国民生活センター

消費者庁が管轄する国民生活センターは、消費者からのさまざまな相談を無料で受け付けています。外壁塗装に関するトラブルや住宅リフォームに関するトラブル、訪問販売による契約の解約問題など、幅広い範囲での相談が可能です。専門の相談員が解決策を提案してくれるため、消費者にとって強い味方です。

住宅リフォーム・紛争処理支援センター

国土交通省が所管する住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、住宅リフォームや新築住宅、中古住宅に関するトラブルに対応しています。電話相談サービス「住まいるダイヤル」では、専門の相談員がトラブルの内容を詳しく聞き取り、適切なアドバイスを提供します。

さらにこのセンターでは、必要に応じて専門家による紛争解決のサポートもおこなっており、消費者の視点に立った解決策を提案してくれます。

まとめ

外壁塗装工事は、建物の美観と耐久性を保つために重要ですが、契約内容の認識違いや仕上がりの不満、近隣住民からのクレームなどのトラブルが発生する可能性があります。トラブルを防ぐためには、契約書の詳細な確認や打ち合わせ内容の記録、色見本だけではなく実際に塗った様子の確認が重要です。また、必ず近隣住民へ事前に挨拶や日程の共有をし、工事後には感謝の意を伝えましょう。万が一トラブルが発生した場合は、国民生活センターや住宅リフォーム・紛争処理支援センターから解決策の提案やアドバイスを受けられます。これらの対策を講じ、安心して外壁塗装工事を進めていきましょう。